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 関西翻訳ミステリー読書会のお知らせなどをアップしていきます。  関西翻訳ミステリー読書会は、翻訳ミステリー大賞シンジケートの後援のもと、関西で翻訳ミステリーの読書会を行っております。これまでは大阪のみでしたが、12月に神戸と京都でも行います。いずれは関西全域で読書会ができるよう目指しています。  無断転載はお断りします。
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第1回翻訳ミステリー読者賞のお知らせ


  翻訳ミステリー大賞シンジケート主催の翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションに出席した、ある翻訳ミステリー読書会のメンバーが発したひと言がきっかけで、翻訳ミステリー読者賞が誕生しました。

 翻訳ミステリーを愛する人なら、誰でも投票資格があります。
 奥付記載で2011年11月1日~2012年10月31日発行の翻訳ミステリーの中で、あなたが読んで一番良かった作品を1冊だけ投票してください。

 募集期間は3月1日から3月31日まで。結果は第4回翻訳ミステリー大賞授賞式で発表します。
 ぜひ、あなたの一票を!

 詳しくは翻訳ミステリー読者賞情報サイトまで。
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第1回シャーロック・クルードゥ大会レポート

 関西翻訳ミステリー読書会スピンオフ企画シャーロック・クルードゥ。



 2013年2月24日日曜日 於 神戸市青少年会館。(報告:眞鍋由比)

 朝霧で人身事故があって遅れていたJRをものともせず、12時55分まで三ノ宮駅の三井住友銀行の前で待って集まった5人で青少年会館に移動。

 1回戦は翻訳ミステリ読書会から今回の主催者S美さん、Sさん、眞鍋、ボードゲーム好きというAさん、Yさん、神戸大の2回生Oさんの6人。

 Sherlock Cluedoはシャーロックの宿敵ジム・モリアーティがどこで、だれに、何の凶器で殺されたかを推理するゲームです。
 容疑者がシャーロック、ワトソン博士、マイクロフト、アイリーネ・アドラー、レストレード警部、ハドソン夫人の6人。
 凶器が短剣、拳銃、鉛のパイプ、レンチ、ロープ、燭台の6つ。
 犯行現場がバスカヴィル、ダートムア、プール、ベイカー街221B、アイリーンのフラット、ラボ、バタシー発電所、ハドソン夫人のキッチン、ロンドン塔の9つ。
 この合わせて21枚のカードから犯人、凶器、犯行現場のカードを1枚ずつわからないように
抜き取って黒い封筒に入れて中央に置きます。

 そして参加者に残りのカードが分配されます。(消去法で中央のカードを推理するのです)それぞれが6人の人物の駒になってサイコロを振って動いて(最初はアイリーネ・アドラーと決まっています。ホームズにとって唯一の"あの女"、レディファーストでしょうか)、9つの現場に入って聞き込みをします。




 たとえばアイリーネのフラットに入って「ワトソン、燭台、アイリーンのフラット」と犯人、凶器、場所をそれぞれ尋ねます。自分が犯人のこともあるんです(笑)。そうすると容疑者としてあげられた人の駒はそこに召喚され、凶器の駒はその現場に置かれます。
 現場に入って質問をした人の左隣の人がそのうちの1枚でも持っていれば、質問した人にだけそのカードを見せます。複数持っていても見せません(ここがミソ)。
 その人がもっていなければ次の左隣、と順番が移動していき、1枚の手札の提示があるまで回ります。(誰も手札の提示がなく一周した場合は上がりか、本人がその手札を隠し持っている場合です。)
 誰の時に誰が出したか、それは何のカードだったかを推理するのがたいへん。自分の手札をうまく質問に混ぜて絞り込んでいる場合もありますから。

 犯人、凶器、場所の見当がついたら自分の順番の時に解明(accusation)と宣言してその3つを挙げ、自分だけが中央の黒い封筒の中を見ます。間違っていたら戻して、その人は脱落。(脱落しても手持ちのカードはそのまま持って順番が回ってきた時、該当カードがあったら質問者に見せます)1回戦はゲーム慣れしているAさん(シャーロック・紫)が優勝!眞鍋(ハドソン夫人・白)は早まったaccusationをして場所を間違い脱落してしまいました(涙)。

 2回戦、Yさん、Oさんの代わりに読書会でおなじみのTさん(ワトソン・黄)、
読書会に参加していた人の紹介で来られたMさん(マイクロフト・青)が入って開始。
ノートの使い方がわからない眞鍋はAさんに誰の質問のときに誰が出さなくて誰が出したかを記録しておく方法を習いました。そしてH美さん(アイリーネ・アドラー・赤)が優勝!
犯人と凶器の見当はつきやすい(各6つしかない)けど場所は難しい。均等に配られているわけでもない。

 だから3回戦、3枚とも人物(ワトソン、レストレード、ハドソン)のカードが来たときはもうダメ!と思いました。ところがうまく順番がまわって、運よく犯行現場にいたのでaccusationして初めて勝つことができました!必ずしも手札の良し悪しは関係ないかもしれないのかな? H美さんに誰がどのカードを持っているかを考えた方がいいと言われ、ノートの書き方を変えたのがよかったかな。添付の推理ノートでは場所が足りず、Sさん(レストレード・緑)に頂いたレポート用紙が大活躍しました。

 4回戦、最初から推理ノートの卓抜な利用法を編み出していたTさん(ワトソン・黄)が優勝。

 慣れてきた私たちは最初、1時間半かかっていたのに最後には20分で1ゲーム終わりました。どんどんスピードアップする感じ。雪がちらつく5時に青少年会館を後にするまであっというまの4時間でした。久しぶりに真剣に脳と鉛筆を使いました。

 単純なゲームですが、頭はフル回転です。ブラフをかけて真相を気づかれないようにしたり、上がりそうな人をよその犯行現場に召喚して邪魔したり。やればやるほど面白くなった気がします。といってもこの文章で楽しさがわかるとは思えません。私のinforbarの調子が悪く(いつもです)、ゲーム中の写真が撮れていなくてごめんなさい。

 2013年5月26日(日)にまた青少年会館でSherlock Cluedoをやります。

 箱の表示によると8才以上、2~6人でできるゲームだそうです。8才でもできるのか?
9才でもアカデミー賞にノミネートされるんだもん、できるかしら(笑)。

 1回のみの参加も大歓迎。はじめてでも大丈夫、ボードゲーム上級者のH美さんが丁寧に教えてくださいます。そしてもし百戦錬磨のCluedoテクニシャンの方、ぜひどうやったら勝てるのか教えてください。

お待ちしております。

詳細は関西翻訳ミステリ読書会のブログやメーリングリストでお知らせします。

第8回関西翻訳ミステリー読書会課題書決定

 11月2日(金)に大阪で予定されている、翻訳ミステリー読書会の課題書が決定しましたので、お知らせします。

 『殺人者の顔』ヘニング・マンケル著/柳沢由実子訳/創元推理文庫

 詳細と募集は後日告知いたします。

第7回読書会レポート(2)

「そもそもコージーってどんなもの」「『ピザマンの事件簿』はコージー?」

 たぶんコージー……男性が主人公だけど……。

(一昔前ならジェフ・アボットの「図書館館長シリーズ」や、ロビン・ハサウェイの「フェニモア先生シリーズ」、今ならJ・B・スタンリーのダイエット・クラブ・シリーズ」も男性が主人公ですね)。

 日本だと『謎解きはディナーのあとで』になるのかな。わりと軽めで。若竹七海とか。

「昔はナンシー・ピカードとかキャロリン・G・ハートとか、けっこうしっかりしたお話があったよね」「絶版になってるのは、もったいないね」

 はい、シャーロット・マクラウド(アリサ・クレイグ)も絶版です。実にもったいない。

「キャロリン・G・ハートとか、シャーロット・マクラウドって、シビアなお話しもあったけど、コージーなの?」

 ああいうミステリが、たぶん本来コージーと呼ばれていたミステリでは?

 日本ではたぶんマクラウド、ハート、ピカードなど(他にもいろいろいますが)がコージー・ミステリと分類されるようになって、たぶんドナ・アンドリューズあたりが分かれ目(ドナ・アンドリューズはお料理ミステリじゃないけど)。で、ジョアン・フルークの「ハンナ・スウェンセン・シリーズ」が出版されて、一気にレシピつきのミステリが増えたのではないかな。

「お勧めのコージーってある?」

 新しいのなら「アガサ・レーズンのシリーズ」。まだ1作しか出てないけど、現代のミス・マープルって思う。これがだめならコージーは向いてないかも。

 でもいちばん勧めたいのは、やっぱりキャロリン・G・ハートかな。アニー&マックスのシリーズが有名だけど、わたしはヘンリーOのシリーズが好き。このシリーズ読んで、コージーが好きになったから。

 今日の課題書があわなくても、他の作品もぜひ読んでみてくださいね。

 今日はありがとうございました。次回は11月2日(金)で、本は決まってませんがスウェーデン・ミステリです。


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その他の主な意見

・間違った使い方をされているダンス用語が散見された。作者はきちんと調べてないのでは。
・ミステリって本来、謎解きだけでいいのでは。
・どうして今コージーが読まれて、3Fミステリが読まれないのか……というか翻訳されないのか。
・コージーもハードボイルドもキャラクター小説。書き方によってコージーにもハード・ボイルドにもなる。
・SJローザンのリディア&ビルのリディアが主人公の回、ハードボイルドだけど、コージー的でもある。(ローラ・リップマンのテス・モナハン・シリーズも)

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 読書会ではこんな作品もコージーです、参考にしてくださいと、名古屋在住で名古屋読書会幹事の書評家Oさん(名前出していいかわからないので一応イニシャルで)からいただいた、《本の雑誌》のコラム「コージ魔多し」を参加者のみなさんにお配りしました。


 にしても、お料理ミステリでもないジェフリー・ディーヴァーの『ボーン・コレクター』で、あれだけ子牛のすね肉の料理法について話し合った大阪読書会なのに、料理が話題になりませんでした……。全体的にかなりつっこんだ話し合いになったせいでしょうか。新しい方はついてこられたでしょうか? 心配です。これにめげず、また来ていただけるとうれしいです。

 あ、それとなぜ今コージーが読まれて、3Fミステリが読まれないのかってテーマ、これは参加してなかったしおもしろいので、そのうち自分なりの意見を書いてみようかな。


コージー・ミステリとは
●基本はフーダニット(誰が殺したか?)。
●小さなコミュティで起こる=容疑者が限定される。
●残虐なシーンがない、あっても少ない。
●ロマンスがあっても、ベッドシーンはほとんどない。
●男女問わず素人探偵が活躍
●殺人事件が起きても日常生活は続く。
●読後はすっきり、さっぱりと。
●元祖はアガサ・クリスティのミス・マープルのシリーズ。
●現在のコージー・ミステリ隆盛の礎を築いたのは、シャーロット・マクラウド。





(終)

第7回読書会レポート(1)

 7月27日(金)に梅田の某所で、『名探偵のキッシュをひとつ』エイヴリー・エイムズ著/赤尾秀子訳(コージーブックス)の読書会を行いました。

 自分がしょっちゅうコージーを読んでるもんだから、他人も当然読んでるって思ってたのですが「コージー読むのこれが始めて!」という方が多く、ちょっとびっくり。それでも始めて読んだコージー・ミステリ。みなさん、どんな感想を持ったのでしょう?

「生ぬるい」「筋が荒い」「捜査方法も荒い」「え、全然捜査してなかったと思ったけど」「勝手に人の事務所に入ってる……不法侵入してもいいの?」「次は読まない」

 って、ええ? けっこうシビアな意見ですね。他には。

「伏線張ってるわけじゃないのに、登場人物多すぎ!」「登場人物表に載ってない人も多かったし」「料理のレシピ載ってるけど、イマイチ。クッキング・ママならもっとしっかり載ってるけど」

 確かにそうかもしれないけど……。

「捜査する動機があいまい」

 え、でもおばあちゃんが容疑者なんだけど……。

「だったらもっとしっかり捜査したほうが……」「おばあちゃんも、家で選挙活動したり、芝居の稽古したり現実離れしてる」

 そ、そ、そうですか。

「でも雰囲気づくりはよかったかも」「アーミッシュ出したり」「レベッカのお父さん印象的」「ウェブ担当のボズがよかった、次はもっと活躍してほしい」

 そうですね。

「でも次は読まないな」

 えぇっ。

(続く)



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